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【ネタバレ】「キャシアン・アンドー」キノ・ロイ、わかっていた ─ 土壇場のあの言葉の意味とは

キャシアン・アンドー
(C)2022 Lucasfilm Ltd.

この記事には、「キャシアン・アンドー」シーズン1第10話「道はひとつ」のネタバレが含まれています。

キャシアン・アンドー
(C)2022 Lucasfilm Ltd.

「キャシアン・アンドー」でアンディ・サーキスが演じたキノ・ロイは、ナーキーナ5の帝国刑務所でユニット5-2-Dのシフト・マネージャーを任されていた囚人だ。自由の身になる日を待ちわびながら、受刑者たちのリーダーとして規律正しい囚人生活を送っていた。

しかし、新たに入所したキャシアン・アンドーと共に、実はこの刑務所では囚人虐殺が起こっており、出所しても別の刑務所に移送されるだけであることを知る。キャシアンに後押しされたロイは、館内放送で全囚人に反逆をけしかけ、大規模な脱獄劇を起こした。

囚人たちは「道はひとつ」を合言葉に、武器を取って刑務所から集団脱走。そのたった一つの「道」は広大な湖に通じており、囚人たちは次々と飛び込んでいく。

しかし、キノは立ちすくしている。「泳げない……」キャシアンが聞き返すと、キノは「泳げないんだ!」と力なく叫ぶ。次の瞬間、群衆に押されたキャシアンも湖に飛び込む。自由世界へと次々と逃げ出していく囚人たちを、キノはただ見送るだけだった。

キャシアン・アンドー
(C)2022 Lucasfilm Ltd.

なぜ、キノは土壇場になって「泳げない」と言い出すことになったのだろうか?実はキノはこの計画で、自分だけは助からないことを最初から悟りつつ、仲間の運命のために大きなリスクを冒したのだと、キャシアン役のディエゴ・ルナは解説している。

「キノは、自分が泳げないことを飛び込む直前になって気付くわけじゃないんです。ただ、言わなかっただけなんです。そこには理由がある。

あの時点で、キノとキャシアンは互いの性格をよくわかっている。だから、もしキャシアンが(キノが泳げないことを)知ったら、計画を変えよう、水に飛び込むんじゃなく、別のアイデアにしようと言い出すかもしれません。

キノはわかっていたんです。皆さんもわかっているはずです。このドラマがお好きな方、ドラマを観た方なら、わかるはずです。あの瞬間まで、あの男はチームワーカーでしたよね。アイデアにだけではなく、人のためにも尽くす男でしたよね。それが、彼があの刑務所で得た大きな学び。チームとのつながりが強いほど、自分も強くなれる、ということです。自分のことだけでなく、もっと大きいことを考えなくてはいけない。そこに強さというものがあるんです。」

キャシアン・アンドー
(C)2022 Lucasfilm Ltd.

キノの運命は、『ローグ・ワン』で描かれた大義のための自己犠牲にも通じるものだ。彼らは、自分よりも大きなもの、より良い未来のために自らが犠牲になることを厭わない。後にキャシアンやジン・アーソらが次代のまだ見ぬ戦士たちに希望のバトンを渡したように、ここでキノはキャシアンら仲間たちに、生き延びる道を作ったのだ。自らは助からないことを知りながら。

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Source:Collider

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。