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マーベル社長、『シャン・チー』トニー・レオンに感銘のあまり言葉を失う ─ 「異世界から現れたスターのよう」

※SNSアイキャッチは別 トニー・レオン
Photo by Lucie Otto-Bruc https://www.flickr.com/photos/lucie_otto-bruc/8907652258/

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最新作『シャン・チー/テン・リングスの伝説』でハリウッド映画への初出演を果たした、香港映画の名優トニー・レオン。主人公シャン・チーの父親、シュー・ウェンウーを演じたトニーには、周囲のキャスト・スタッフも圧倒されたという。10年以上にわたりスター俳優と仕事をしてきたマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長も、思わず言葉を失ったと語っているのだ。

Film Companionにて、ファイギ社長は「素晴らしい役者と最高のキャラクターの化学反応が起これば、キャラクターの人気は出るし、役者はスターになる」という発想でキャスティングを行ってきたと明かした。しかし、名だたるベテラン俳優が出演してきたMCUにおいても、トニーの参加は“事件”だったのである。「トニー・レオンはまったく別のレイヤーにいる映画スターだと思う」とはファイギ社長の率直な言葉だ。

「彼(トニー)は本当に、本当に優れた方。(MCUへの参加を)私たちがやってのけた成功とは思いません。むしろ、初めてのハリウッド映画に私たちを選んでもらえて幸せでした。ウェンウーという素晴らしい役柄を作り出すため、彼は全力を尽くし、あらゆる能力を投じてくださいました。」

デスティン・ダニエル・クレットン監督によると、撮影現場でトニーはカメラの近くにいつも座っており、常にスタッフの仕事をじっと見つめていたそう。「いざ撮影する時、トニーに伝えることはありませんでした。最初こそ“こういう感じにしたくて”などと言いましたが、彼はすごく丁寧な口ぶりで、“わかります。ずっと見ていたから”と」

ファイギ社長も撮影現場のトニーを見た際、純粋に衝撃を受けたという。「たくさんの映画スターや伝説的人物とご一緒してきましたが、セットで彼をお見かけした時、ほとんど言葉を失ってしまいました。まるで空から降りてきた異世界のスターのようだったから」

トニーの存在には共演者も感銘を受けており、シャン・チー役のシム・リウは「トニーの寡黙さ、一目で豊かな感情を表現する力に惹かれました。僕みたいな新人がド緊張しているのを落ち着かせ、集中させてくれた」とコメント。ウェンウーの妻イン・リーを演じたファラ・チャンも、トニーの寡黙で謙虚な性格、そして撮影に入ると堂々たるカリスマ性で役に入り込む姿に驚いたという。「撮影現場の外でも自分の力をすべて役に注ぎ込み、あらゆる準備と技術、長年の経験をセットで解放する感じでした。本当に完璧だと思います」。

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Sources: Film Companion, GQ, Reddit, Comicbook.com

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。