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「THE LAST OF US」シーズン2、感染者の出番が増える? ─ 「新種が登場するかも」「しっかり満足してもらえる」と監督・脚本家

THE LAST OF US
Photograph by Courtesy of HBO

HBOドラマ「THE LAST OF US」シーズン1が高評価のうちに幕を閉じた。2013年発売の同名ゲームを実写化した本作は、寄生菌の感染爆発により荒廃した世界で、生存者のジョエルが抗体を持つ少女・エリーとともに旅をする物語だ。

原作のサバイバル・アクションをテレビドラマに置き換えるにあたり、製作陣は大胆なアプローチを採用。アクションやホラーの要素を減らし、人間ドラマに焦点を合わせる翻案を見事に成功させた。しかし、一部のゲームファンからは「感染者の出番が少ない」「アクションをもっと見たい」との声があったことも事実だ。現在、脚本・監督・製作総指揮のクレイグ・メイジンは、シーズン2では感染者の出番がさらに増えることを示唆している。

Varietyによると、バーチャル記者会見にて、メイジンは「今後も『THE LAST OF US』は続きます。さらにたくさんの感染者が登場する可能性は十分ありますし、もしかすると新しい種類が登場するかもしれません」と述べた。ドラマ版で感染者とのアクションを減らしたのは、「人間関係の力を強調し、アクションの中にも意味を求めたかったから」だという。

「一部の方々の期待ほどアクションシーンを入れられなかったのは、意味を見いだせないアクションシーンがあったり、ただアクションを繰り返しているだけではないかという懸念があったから。結局のところ、(ゲームではなくドラマなので)遊ぶものではなく観るものです。ゲームプレイを見るのが好きな人たちは多いですが、テレビ作品を作る以上、より集中的に、意味もあるものにしなければいけません。」

また英GQでは、メイジンが「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011-2019)からアクションの作法を学んだことも明かされている。大規模なアクションシーンに到達するまでに、人間ドラマとしての基礎を的確に積み重ねておくことで、アクションがより優れたシーンになるという方法だ。一方でメイジンは、「もし『ゲーム・オブ・スローンズ』の原作が小説ではなくゲームだったら、(ゲームでは)間違いなく常に戦っていたでしょう。そして、ドラマではアクションをもっと求められていたでしょう」とも想像している。

いずれにせよ「THE LAST OF US」シーズン2で感染者が増え、もしアクションシーンも増えるのだとしたら、すでに製作陣はなんらかの“意味”を発見したということだろう。すでにシーズン1に対する反応から学習したというメイジンは、「いかに感染者との接触が好まれているのか、個人的に気に留めておくことにしました」と述べ、「(シーズン2には)本当に面白い要素がありますし、しっかり満足してもらえると思います」と強調している。

HBOオリジナル「THE LAST OF US」は、U-NEXTにて独占配信中。

Source: Variety, GQ

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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