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「リスク取った映画を虐めたら、クソみたいに画一的な映画ばかり作られるぞ」 ─ 『DIGGER/ディガー』不振冷笑にベン・アフレックが一石

LucaFazPhoto https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Ben_Affleck_at_83rd_Venice_International_Film_Festival-1.jpg / 『DIGGER/ディガー』(C) 2026 WBEI and Legendary

「リスクを取った映画を罰すれば、クソみたいに画一的な映画ばかり作られる」。トム・クルーズの最新作『DIGGER/ディガー』の興行不振を嘲笑する風潮に、俳優ベン・アフレックが苦言を呈した。

『DIGGER/ディガー』は、トム・クルーズと『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』(2014)のアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督がタッグを組んだ異色のブラックコメディ。クルーズ演じる強欲な石油王が、自らの行動で引き起こした地球滅亡の危機を回避するため、世界を救うべく奔走する。

本作は公開直前に批評家の評価が大きく割れ、1億6,000万ドル以上ともいわれる巨額を投じたものの、オープニング興行収入はわずか800万ドル。すでに巨額の損失が予測されている。

ポッドキャスト「Happy Sad Confused」に出演したアフレックは、自身が2000年代半ばに受けた激しいバッシングに言及した。出演作の不振などで俳優としてのキャリアが危機に瀕するなか、世間の反応は、今なら「いじめ」と見なされるものだったという。

「当時の批評で覚えているのは、“ああ、彼を見くびっていたことを認めるしかないな”というものです。特に絶賛するわけでもなければ、“まあ、これまで観た中で最悪のクソ映画というわけでもないな”といった程度のものでした。」

実際に映画を観た人だけでなく、「映画を観てもいない人たちからさえ」攻撃を受けたことを、アフレックは「高校のいじめに似ている」という。そして、現在の『DIGGER/ディガー』でも、まさに「同じようなことが起きている」と語った。

「誰もが『DIGGER/ディガー』の不振を、まるで最高に面白い出来事であるかのように喜んでいますよね。だけどこれは、才能があり、個性のある人たちが作った、非常に野心的で面白い映画ですよ。」

アフレックだけでなく、『DIGGER/ディガー』を高く評価しているハリウッドの映画人は少なくない。ギレルモ・デル・トロ監督は作品の野心や複雑さを称賛し、アン・ハサウェイは「10点中10点」と満点をつけた。ロン・ハワード監督もクルーズの演技や作品の意外性を評価し、ジェーン・フォンダは大胆で独創的な映画だと称えている。

イニャリトゥ監督自身、THE RIVERの単独インタビューにて「お金が、アーティストが映画を作るうえでの尺度になってはいけない。レビューも尺度になってはいけない。私たちは、自分が作る必要があると信じるものを作るべき」と強調。主演のクルーズと同じく、「初週末の興行収入のために映画を作ったことはありません」と述べた。

アフレックもまた、『DIGGER/ディガー』の興行的な失敗ばかりが注目される状況にはっきりと異を唱えている。

「この映画がどれだけ損失を出したのかとか、誰もがそういうことばかりを気にかけている。だけど、リスクを取った映画を罰するようなことをしていたら、どうなると思います? クソみたいに画一的な映画ばかりが作られるようになりますよ。」

「思い切った挑戦をせずに面白いものを作ることはできない」とアフレックは言い切る。「そして、思い切った挑戦をするということは、ときには格好悪く見えることもあるんです」

映画『DIGGER/ディガー』は公開中。

Source: Happy Sad Confused

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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