Menu
(0)

Search

マーベル、スパイダーマン&ドクター・ストレンジの権利めぐる裁判でアーティスト側と和解

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
©2021 CTMG. © & ™ 2021 MARVEL. All Rights Reserved.

スパイダーマンやドクター・ストレンジの権利をめぐって、伝説的コミックアーティストであるスティーブ・ディッコの権利管理団体とマーベル・エンターテインメントが和解したことがわかった。米The Hollywood Reporterなどが報じている。

発端は2021年9月、マーベルがコミックアーティストのラリー・リーバーやジーン・コラン、スティーブ・ディッコ、ドン・ヘック、ドン・リコの権利管理団体から著作権の終了通知を受け、完全なる権利の継続的保持を求めて訴訟を起こしたことだ。米国著作権法では、一定期間の経過後、著者とその相続人が著作権を出版社から取り戻すことができる。

当時対象となったキャラクターは、アイアンマンやキャプテン・アメリカ、ブラック・ウィドウ、ハルク、ソー、ホークアイ、スカーレット・ウィッチなど。しかしマーベル側は、キャラクターはマーベルの業務内で創作されたものであり、クリエイターにはページ単位で報酬を支払ったと説明。職務著作物にあたるため著作権終了の対象にはならないと主張した。

2023年6月、マーベルはディッコ以外のアーティストとは和解に至っていたが、スパイダーマンやドクター・ストレンジの生みの親であるディッコとの間では決着がついていなかった。

しかし12月6日、ディッコの遺産管理団体とマーベルは和解。今後、数週間のうちに和解の最終確認が行われるという。もしもマーベルが敗訴した場合、キャラクターの権利は団体との共有になるため、映画やコミック、グッズなどの利益を分配することになっていたと思われる(ただし米国著作権法は米国のみに適用されるため、その場合も海外での権利に変更は生じなかった)。

過去のコミックアーティストとの事例と同じく、マーベルとディッコ側の和解条件は不明。ディッコ側の代理人である弁護士のマーク・トベロフ氏は、米Deadlineに対して「この興味深い事例に対し、両社は友好的な解決に達しました」とコメントしたが、その詳細は明らかになっていない。

▼ マーベルの記事

Source: The Hollywood Reporter, Deadline

Writer

アバター画像
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

Ranking

Daily

Weekly

Monthly