『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』あのオープニングクロールが使用されなかった理由

遠い昔、はるか彼方の銀河系で──。
『スター・ウォーズ』といえば、星空の向こうへ流れていく黄色いオープニングクロールを思い浮かべるファンも多いだろう。物語の前提を伝えるだけでなく、あの音楽とともに観客を一気に銀河の冒険へ誘う、シリーズを象徴する演出である。
しかし、公開中の映画『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』には、このおなじみのオープニングクロールが登場しない。代わりに本作では、星空を背景に、淡い青色の文字で物語の前提が示される形式だ。
この理由について、監督・共同脚本のジョン・ファヴローと、共同脚本を務めるルーカスフィルムのデイヴ・フィローニが米Entertainment Weeklyで説明している。
ファヴローによれば、これまで伝統的なオープニングクロールが使われてきたのは、基本的にスカイウォーカー・サーガの作品だ。プリクエル、オリジナル、シークエルの3つの三部作にはクロールが登場した一方、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)や『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(2018)には採用されていなかった。
フィローニも、スピンオフ映画やDisney+のドラマシリーズでは、物語に入る前の文脈を伝えるために、それぞれ異なる形式の“前置き”を用いてきたと説明している。たとえば「スター・ウォーズ:アソーカ」では、赤い文字が垂直に表示される形式が使われた。フィローニいわく、こうした演出はシリーズが持つ連続活劇的な雰囲気を保つためのものだが、クラシックな『スター・ウォーズ』のクロールは「サーガ型の映画」のために残しているという。
つまり、『マンダロリアン・アンド・グローグー』にクロールがないのは、演出上の省略というより、作品の位置づけを示す判断といえそうだ。本作は『スター・ウォーズ』の劇場映画でありながら、スカイウォーカー家の物語を中心とする本流の“サーガ”ではなく、ドラマ「マンダロリアン」から続くディン・ジャリンとグローグーの物語である。
ファヴローは、幼い頃に劇場で初めて『スター・ウォーズ』のクロールを目にした記憶を鮮明に覚えているとも語っている。それほど象徴的なオープニングだからこそ、「スター・ウォーズ」のあらゆる作品で使うのではなく、特別なものとして取っておく。いまや映画、ドラマ、アニメーションなど多方面に広がった銀河の物語において、クロールは“ここぞ”という作品のために温存される演出となっているようだ。
『マンダロリアン・アンド・グローグー』は、エミー賞受賞ドラマ「マンダロリアン」からスクリーンへと舞台を移す劇場版。賞金稼ぎのマンドーことディン・ジャリンと、フォースを秘めたグローグーの危険な新たな冒険が描かれる。出演はペドロ・パスカル、シガニー・ウィーバーほか。
『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』は公開中。
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Source:Entertainment Weekly



























