『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』24億ドル大ヒットの秘密、ソニー会長が自己分析 ─ 「スーパーヒーロー映画というよりスーパー・パーソン映画」「ほとんど誰もが自分を重ねられる物語」
マーベル映画『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』が世界興行収入24億ドルを突破する歴史的大ヒットとなった理由について、ソニー・ピクチャーズのモーション・ピクチャー・グループ会長兼CEO、トム・ロスマンが持論を語った。派手なアクションやスーパーヒーローとしてのスペクタクルではなく、ピーター・パーカーという“ひとりの人間”の物語こそが成功の核心だったと考えているようだ。
ロスマンは2026年9月7日、フランスで開催されたリュミエール・サミットに登壇し、米Varietyを通じて本作の成功について語った。7月31日の公開から世界興収は24億ドル、北米では9億2,300万ドルに到達。6週連続で北米週末興収ランキング首位を守り、世界歴代興収でも3位に浮上している。
これほどの結果について、ロスマンはまず「そもそも、私だっていつも間違っているわけにはいきませんからね。確率的にあり得ないでしょう」と冗談を飛ばした。そのうえで、「これほどの結果を出すには、すべてが完璧に機能しなければならない」と説明。製作陣を称え、主演トム・ホランドについても「もう10年以上にわたる我々のパートナー」と述べたほか、ディズニーとマーベルの協力にも言及した。
では、なぜ世界中の観客がここまで『ブランド・ニュー・デイ』に引きつけられたのか。ロスマンは、作品を「スーパーヒーロー映画というより、“スーパー・パーソン”の映画」だと表現している。
「この映画が世界中で響いたのは、ひとりぼっちの男についての物語だからです。友情についての物語でもある。とても人間的で、とても感情的なんです。派手な見せ場もたくさんあります。でも、それが秘密なのではありません。秘密は、ほとんど誰もが自分を重ねられる物語だということです。」

これは大ヒットを受けた後付けの分析というだけではない。公開前からデスティン・ダニエル・クレットン監督は、ピーターが何百万人もの人々に囲まれたニューヨークにいながら孤立していること、本作が「人とつながることの大切さ」を描く作品であることを明かしていた。ロスマンが成功の理由として挙げた「孤独」「友情」「共感」は、もともと製作陣が本作の中心に据えていたテーマと重なる。
前作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021)のラストで、ピーターは愛する人々を守るため、世界中から自分自身に関する記憶を消す道を選んだ。『ブランド・ニュー・デイ』はそれから4年後、MJやネッドをはじめとする大切な人々とのつながりを失い、ひとりでニューヨークを守り続けてきたピーターから始まる。ハルクやパニッシャーらも登場する大作でありながら、その本質は、誰にも自分を知られていない青年が再び他者とのつながりを見つけようとする物語だった。
ロスマンは公開前、撮影済み映像をすべて確認したうえで、本作を「映画としても、素晴らしきスパイダーマン映画としても、最も驚異的で凄まじい映画になる」と太鼓判を押していた。その予想を興行成績が大きく上回る形で証明した今、ロスマンが成功の“秘密”として挙げたのは、巨大なクロスオーバーやサプライズでもアクションでもなく、孤独なピーター・パーカーの感情だったというわけだ。
映画『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』は全国の映画館で公開中。
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Source:Variety



























