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『スーパーガール』苦戦、二つの要因 ─ (1)マイナーキャラ映画化の難易度(2)アメコミ映画はZ世代向けではなくミレニアル世代向けだ

スーパーガール
© & TM DC © 2026 WBEI

『スーパーガール』の苦戦の理由は、一言で片付けられるものではない。宣伝、公開時期、作品評価、キャラクター認知、競合作、DCブランドへの信頼、若年層への訴求など、複数の要因が重なった結果だ。実際、女性ヒーロー映画には『ワンダーウーマン』『キャプテン・マーベル』という大ヒット例があり、マイナーキャラクター映画にも『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』という成功例がある。

ただし、かつての成功方程式がそのまま通用しにくくなっていることは確かだろう。マイナーキャラクターでも、ユニバースの一部であれば観客が来る。アメコミ映画であれば、若者も自然に来る。そうした前提は、もはや疑ってかかるべき段階にある。

『スーパーガール』の苦戦は、知名度の高い看板キャラクターではない作品を大作映画として届ける難しさを改めて示した。スーパーマンやスパイダーマンのような強いブランドは依然として観客を動かせる一方で、その周辺にいるキャラクターたちには、作品ごとに「なぜ今、劇場で観るのか」を伝える工夫がより求められている。

もっとも、ジェームズ・ガンとピーター・サフラン率いるDCスタジオは、今後も知名度の高い看板キャラクターだけに頼るつもりはないようだ。今後は、バットマンのヴィランであるクレイフェイスを主人公とするホラー映画『クレイフェイス(原題)』が控えるほか、『スーパーマン』に登場したミスター・テリフィックの単独ドラマ企画、ベインとデスストロークを中心に据えた映画企画も報じられている。いずれも原作ファンには知られた存在だが、スーパーマンやバットマン、ワンダーウーマンほど一般層に浸透しているわけではない。

ただし、DCが狙っているのは単に“マイナーキャラクターを大作化する”ことではないのだろう。『クレイフェイス』をホラーとして打ち出すように、キャラクターの知名度ではなく、ジャンルの切り口や作家性によって観客を振り向かせる戦略が見える。マイナーキャラクターが厳しい時代に、果たしてガンとサフランのDCスタジオは、どのような語り口で次の局面を切り開くのか。

Source:Box Office,Deadline,TheWrap,The Hollywood Reporter

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Joe Kishi

THE RIVER編集部。ハリウッド大作からインディー作品、アニメーションまで幅広くカバー。魂を揺さぶる瞬間に出会える記事を届けたい。

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