『スパイダーマン』新作、本国はIMAX上映ナシだが日本はIMAX上映アリな理由

トム・ホランド主演『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』の上映について、日本のファンは思わぬ形で恩恵に預かれることになる。『スパイダーマン』シリーズといえばダイナミックなアクションが最大の見どころだが、実は本作、本国アメリカではIMAX上映が予定されていないとみられるのだ。一方、日本ではファンの期待通りIMAX上映が叶う。
ソニー・ピクチャーズ配給の“看板役者”であるスパイダーマン最新作、なぜ本国ではIMAX上映を行わないのか。本作は7月31日に米公開だが、実は、その2週間前の17日にクリストファー・ノーラン監督最新作としてユニバーサルより公開の『オデュッセイア』が、IMAXシアターを押さえているのだ。

同作は映画史上初めて全編IMAXフィルムカメラで撮影された作品とされており、IMAX側にとってもブランド性を押し出せる重要作。アメリカのIMAXスクリーンは同作に大きく割かれることとなる。
ところが日本では事情が異なる。『オデュッセイア』は日本公開が9月11日にずれ込んでおり、同作のIMAX占有が生じていないのだ。『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』は日本でも7月31日と同時公開となる。
これは日本だけの話ではない。たとえば韓国でも、『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』は7月29日に公開され、IMAXフォーマットでも上映されると報じられている。韓国では『オデュッセイア』の公開が8月5日とされており、こちらも『スパイダーマン』が先にIMAX上映されるスケジュールだ。
もっとも、日本のファンも『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』をIMAXで楽しみたいなら、なるべく早く劇場に急ぐべきだろう。前週の7月24日には、モンスター・コンテンツである『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』が降臨予定で、同作もIMAX上映を控えている。IMAXスクリーンをめぐって「スパイダーマン VS ちいかわ」の取り合いが生じる可能性がある。
ちなみに『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』は本国でIMAX上映を逃す代わりに、「ScreenX」フォーマットでの上映に注力している。ScreenXは、正面スクリーンに加えて左右の壁面にも映像を投影し、270度のパノラマ映像を実現する上映形式。同作は史上初めて、作中の選ばれたシーンをScreenXのために設計・撮影した「Shot for ScreenX」としてのブランディングを行なっている。日本でもこの上映形式での鑑賞が可能だ。
IMAXやScreenXのようなラージフォーマットは通常スクリーンよりも鑑賞料金を上乗せでき、興行収入の加算につながる。スタジオ各社は上映体験に付加価値を与えようと熱心だ。
なお、今回のようなIMAXスクリーンの奪い合いが、今年はもう一件ある。12月18日に同日公開となるワーナー『デューン 砂の惑星 PART3』とディズニー『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』だ。いずれもスタジオにとって今年最大規模のリリースだが、『デューン』の方が先行してIMAXスクリーンを押さえていた。

これを受けて『アベンジャーズ』側は、「Infinity Vision」と呼ばれる新プレミアム上映規格を立ち上げて応戦。もっとも、これは新しい上映フォーマットというわけでなく、ディズニーが定める基準を満たすスクリーンに認証を与えるというもの。IMAXのリチャード・ゲルフォンド社長は、これを「彼らなりの、一種のブランディング戦略」だと見ている。
『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』は2026年7月31日、日米同時公開。『オデュッセイア』は9月11日、日本公開。『デューン 砂の惑星 PART3』と『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』は12月18日、いずれも日米同時公開。えーっと、今年、忙しくない?
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