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THE RIVERが選ぶ2022年の必見映画110本、完全攻略ガイド ─ 超大作から注目の一作までたっぷりナビゲート

2020年代に突入して、2年が早くも経過した。2021年は、ゴジラとコングが激突したり、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』をもってダニエル・クレイグのジェームズ・ボンド映画が幕を閉じたり、『マトリックス』シリーズの新章が公開されたり、『ブラック・ウィドウ』をはじめとするマーベル・シネマティック・ユニバース作品が封切られるなど、映画の話題が尽きることはなかった。

もちろん、2022年にも注目作は勢揃いしている。DCやマーベル映画をはじめ、『ジュラシック・ワールド』『ファンタスティック・ビースト』『ミッション:インポッシブル』シリーズの最新作、ウェス・アンダーソン、リドリー・スコット、クリント・イーストウッド、スティーブン・スピルバーグ、レオス・カラックスなど巨匠監督たちの新作まで登場する。

THE RIVERでは年始を記念して、2022年の必見映画を独自にセレクトした。本記事時点で決定している日本での公開作品および、米国での公開作品をチェックしていこう。気になる作品があったら、スケジュール帳にメモしておこう!

1月 日本公開・配信作品

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
©2021 CTMG. © & ™ 2021 MARVEL. All Rights Reserved.

年始早々、あまりの衝撃に吹き飛ばされてしまうかもしれない。1月7日、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)『スパイダーマン』シリーズ最新作、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』がついに日本上陸を果たす。『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)を経て、スパイダーマンの物語はさらに前進していく。

『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019)では、ミステリオ/クエンティン・ベックによってピーター・パーカーとしての正体を暴露され、さらにはミステリオの殺害容疑までかけられた。これをなかったことにするべくピーターはドクター・ストレンジを頼るも、その呪文によって時空が歪んでしまい、世界にかつてない危機が訪れてしまう。マルチバースの扉がついに開く本作では、グリーンゴブリンやドック・オク、エレクトロ、リザードといった過去作の敵たちが集結することでも大きな話題を呼んでいる一作だ。

同日にはほか、『マークスマン』が日本公開される。主人公は愛妻に先立たれ、メキシコ国境付近の町で牧場を営みながら愛犬と暮らす元海兵隊の腕利き狙撃兵、ジム・ハンソン(リーアム・ニーソン)。そんな元狙撃兵と家族を失った見知らぬ少年の逃避行が描かれる。監督を務めたのは、『人生の特等席』(2012)のロバート・ロレンツだ。ハートフルなドラマとリーアムのアクションに注目だ。

クライ・マッチョ
© 2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

1月14日に日本公開されるのは、クリント・イーストウッドがメガホンをとった『クライ・マッチョ』。日本では東京国際映画祭で先行公開されていた。91歳にして現役で活動しつづける巨匠が監督のほか主演・製作を務めた本作は、N・リチャード・ナッシュによる同名小説が原作。落ちぶれた元ロデオスターのマイク(クリント・イーストウッド)と、親の愛を知らない少年ラフォ(エドゥアルド・ミネット)が、メキシコを横断する中で人生に必要な本当の強さを見出していく感動作だ。

同日には映画界を代表するもうひとりの巨匠の新作が登場する。リドリー・スコット監督最新作、『ハウス・オブ・グッチ』だ。1995年3月27日、多くの目撃者がいる中、ミラノの街に銃声が響き渡る。殺害されたのは、ファッションブランドのGUCCI創業者の孫にあたる3代目社長、マウリツィオ・グッチ。犯人が特定できない状況が続く中、その実行犯の黒幕が明かされる。それは妻のパトリツィア・レッジャーニだった。グッチ一族の確執とその中で起きた殺害事件が描かれる本作では、アダム・ドライバーとレディーガガをはじめ、アル・パチーノやジャレッド・レト、ジェレミー・アイアンズといった豪華な顔ぶれが華やかで残酷な物語を彩っている。

ハウス・オブ・グッチ
© 2021 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.

さらにはマット・デイモン主演、サスペンス・スリラー『スティルウォーター』が公開となる。カンヌ国際映画祭で世界初上映を迎えた本作は、『スポットライト 世紀のスクープ』(2015)のトム・マッカーシー監督最新作。アカデミー賞受賞監督が放つ新作映画は、フランス・マルセイユを舞台に、殺人罪で捕まった娘の無実を証明するため、デイモン演じる父親が真犯人を探し出す物語が描かれる。

1月21日には、サンダンス映画祭で観客賞に輝き、配給権の争奪戦が勃発し、映画祭史上最高額で落札されたことでも大きな話題を呼んだ感動作、『コーダ あいのうた』が日本公開される。「CODA(コーダ)」とは、Children of Deaf Adults= “耳の聴こえない両親に育てられた子ども”の意。音楽用語としては、楽曲や楽章の締めを表す=新たな章の始まりの意もある。そんなふたつの意味が込められた本作は、『エール!』(2014)のハリウッドリメイク版であり、家族の中で唯一の健聴者である少女を主人公とした物語だ。歌うことを夢みる少女が、その素晴らしい歌声で世界の色を塗り替えていく。

同日にはほか、マッツ・ミケルセンが復讐の鬼と化す姿を描いた映画、『ライダーズ・オブ・ジャスティス』が日本上陸する。『ブレイカウェイ』(2000)『アダムズ・アップル』(2005)『メン&チキン』(2015)などのアナス・トマス・イェンセンとマッツがタッグを再び組んだ映画だ。列車事故で妻を失った軍人のマークス。事故は仕組まれたものだと主張する数学者とその仲間。傷ついた魂が交錯し、予測不可能な復讐劇が幕を開ける。偶然に導かれし男たちの正義の行方は、果たして。

フレンチ・ディスパッチ
©2021 20th Century Studios. All rights reserved.

1月28日には、ウェス・アンダーソン監督最新作、『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』がついに日本公開を迎える。カンヌ国際映画祭で初上映され、日本では東京国際映画祭で先行上映されていた。アンダーソン監督の記念すべき第10作目で、20世紀フランスの架空の街にある米国新聞社の支局で活躍する一癖も二癖もある才能豊かな編集者たちの物語。3部構成となる本作の画面のいたるところには、アンダーソンらしいユニークな演出が散りばめられている。ビル・マーレイをはじめ、ティルダ・スウィントン、ベニチオ・デル・トロ、ティモシー・シャラメ、レア・セドゥ、フランシス・マクドーマンド、エイドリアン・ブロディ、シアーシャ・ローナン、オーウェン・ウィルソンといった豪華俳優陣による演技合戦にも注目だ。

さらには『バイオハザード』の原点を描く新たな映画、『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』がついに日本に上陸だ。ゲームに忠実な映画化として注目を集めている本作の舞台は、アンブレラ社の拠点がある街、ラクーンシティ。T-ウィルスによりラクーンシティが爆心地と化し、クレア&クリス・レッドフィールドらがアンブレラ社の秘密の人体実験に迫っていく。ふたりのほかには、ジル・バレンタインやアルバート・ウェスカー、レオン・S・ケネディらゲームのメインキャラクターたちが登場する。監督を務めたのは、『海底47m』シリーズのヨハネス・ロバーツだ。「これまでのようなSFアクションではなく、ホラー映画に近い作品を目指しました」と監督は意気込みを語っていた。年明け早々、圧倒的な恐怖が観客にを容赦なく襲う。

バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ
(L to R) Tom Hopper, Chad Rook, Hannah John-Kamen, Robbie Amell in Screen Gems RESIDENT EVIL WELCOME TO RACCOON CITY

1月 米国公開・配信作品

国外で登場する作品にも注目していこう。17には、『セールスマン』(2016)などの名匠、アスガー・ファルハディ監督最新作『A Hero(英題)』が劇場で米国公開、21日よりAmazon Prime Videoにて米国配信となる。カンヌ国際映画祭にて審査員を唸らせ、グランプリに輝いた本作。主人公のラヒムは、返済できない借金のために刑務所に入っている。2日間の休暇中、彼は借金の一部を返す代わりに、債権者に告訴を取り下げるよう説得するが、事は思うように運ばない。

そのほかには、ベン・アフレック主演、ジョージ・クルーニー監督最新作『The Tender Bar(原題)』が、Amazon Prime Videoにて配信される。父親のいない少年のJ・Rが、バーテンダーのチャーリーおじさん(ベン・アフレック)を中心に、風変わりで個性的な父親代わりたちに囲まれながら成長していく姿を描く物語。同作は、2021年12月24日に米国の劇場で先行公開されていた。もしかしたら日本でも同日に配信されるかもしれない。

1月14日には、年明け早々の肝試し映画として、『スクリーム』シリーズの第5作、『スクリーム(原題)』が米国公開される。『スクリーム』(1996)から、『スクリーム4:ネクスト・ジェネレーション』(2011)までナンバリングをつづけてきたシリーズは、10年ぶりとなる第5作で題名を一新。『スクリーム』としての原点回帰が期待される本作では、ネーヴ・キャンベルがシリーズのメインキャラクターであるシドニー・プレスコット役を再演し、デヴィッド・アークエットがデューイ役、コートニー・コックスがゲイル・ウェザーズ役として続投する。一体どんな展開が待ち構えているのか。

さらに世界中で愛される同名の子供向け番組を実写映画化するミュージカル、『セサミストリート(仮名)』が同日に登場予定。アン・ハサウェイが主演する本作では、「セサミ・ストリート」の仲間たちが不可解なことに近隣から追い払われてしまい、歴史番組の司会を務めるサリー・ホーソーン(アン・ハサウェイ)とともに、「セサミ・ストリート」が実在することを証明していく物語が描かれる。『エイス・グレード』(2018)のボー・バーナムが監督・脚本を務めた。

1月26日には、『オリ・マキの人生で最も幸せな日』(2016)にて世界中から絶賛された監督、ユホ・クオスマネン最新作Compartment No. 6(英題)』が米国で封切られる。カンヌ国際映画祭で審査委員の心を射止めた本作は、アスガー・ファルハディ監督作『A Hero(英題)』とともに、グランプリに見事輝いた。フィンランドの若き女性が、モスクワでの異常な恋から逃れ、ムルマンスクへ向かう列車に乗り込む。小さな寝台車での長旅を、ロシア人の鉱夫と共にすることを余儀なくされてしまう。その予期せぬ出会いが、人と人との繋がりの真実を紐解いていく。

モービウス
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1月28日には、『スパイダーマン』『ヴェノム』シリーズにつづくソニー・ピクチャーズによるマーベル映画、『モービウス』が米国公開される。コミックにおけるスパイダーマンの宿敵、モービウスを演じるのは、徹底した役づくりで知られるジャレッド・レトだ。監督は『ライフ』(2017)のダニエル・エスピノーサ、脚本は『パワーレンジャー』(2017)のマット・サザマ&バーク・シャープレス。日本公開日は、“2022年”とのみ伝えられている。

2月 日本公開・配信作品

ゴーストバスターズ/アフターライフ

2月4日には、『ゴーストバスターズ』シリーズが堂々と帰ってくる。『ゴーストバスターズ/アフターライフ』はシリーズの正統続編だ。30年前に大都会で封印されたはずのゴーストたちが、突如田舎町に出現。それはまるで世界の終焉を予感させるかのように、街を飲み込んでゆく。ゴーストたちはなぜ封印を解かれたのか?

監督を務めたのは、『ゴーストバスターズ』(1984)『ゴーストバスターズ2』(1989)のアイヴァン・ライトマン監督の息子、ジェイソン・ライトマン。キャストには、マッケナ・グレイスやフィン・ウルフハード、ポール・ラッドら初参加組に加え、ビル・マーレイやダン・エイクロイド、アーニー・ハドソンらオリジナル組が名を連ねている。「ファンが何十年も待ち望んでいた続編!」「オリジナルへのノスタルジー溢れる作品」など批評家の間で絶賛の声があがっており、ファンにとってはエモーショナルな作品になっているに違いない。

同日には、ジェシカ・チャステイン、ペネロペ・クルス、ルピタ・ニョンゴ、ファン・ビンビン、ダイアン・クルーガーといった超豪華女優陣が命懸けの任務に挑む新作映画『355』が劇場公開される。監督を務めたのは、『X-MEN』シリーズのサイモン・キンバーグだ。

『ウエスト・サイド・ストーリー』
(C)2021 20th Century Studios. All Rights Reserved.

2月11日には、ミュージカルの傑作が現代に蘇る。それはアカデミー賞有力候補に早くも名乗りを挙げている、『ウエスト・サイド・ストーリー』だ。物語の舞台は、1950年代のニューヨーク・マンハッタンのウエスト・サイド。差別や偏見に満ちた社会の中で若者たちは今を必死に生きようとしていた。監督を務めるのは巨匠スティーブン・スピルバーグだ。1957年に初演を迎えた舞台版で作詞を務めた巨匠・故スティーヴン・ソンドハイムは、本作を生前に鑑賞しており、「全体が真の輝きを放っていて、真のエネルギーもあります。それでいて、新鮮味もあるんです」「一級品です」と絶賛していた

2月18日には、レザーフェイスが帰ってくる。『悪魔のいけにえ』(1974)の直接的な続編映画『悪魔のいけにえ -レザーフェイス・リターンズ-』が、Netflixにて独占配信。50年近くに渡り身を隠していたレザーフェイスだったが、テキサスの人里離れた町に、理想主義を唱える若者たちが土足で棲家に踏み込んできたことで、邪魔者たちを恐怖に陥れていくことになる。

ドリームプラン
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2月23日に公開される『ドリームプラン』は、テニスプレーヤーのビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹を、ゼロからテニスのワールドチャンピオンに育て上げた父親の計画書にまつわる驚きの実話映画だ。テニス未経験者である父親役を演じたのは名優、ウィル・スミス。その圧倒的な演技力が世界中の批評家から絶賛され、アカデミー賞主演俳優賞の筆頭候補として挙げられている。

2月25日には、サリー・ポッター監督、エル・ファニング&ハビエル・バルデムが父娘役として初共演を果たした映画『選ばなかったみち』が公開。監督の弟が若年性認知症と診断され、監督自身が介護で寄り添った経験をもとに自らが脚本も手掛けた物語が描かれる。人生の岐路で自分の選んだ道は正しかったのか、もしも別の選択をしていたら。胸の奥底にしまい込んだ過去の大切な出来事や記憶を繋ぎながら、人生の奥深さに迫る感動の問題作だ。

同日の公開作として注目したいのはシラノ』。1897年の初演以降、日本をはじめ世界各地で幾度となく上演されてきた稀代の名作戯曲、「シラノ・ド・ベルジュラック」の映画版だ。ジョー・ライト監督が壮大な希望と共に蘇らせた一作で、「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011-2019)のピーター・ディンクレイジと、『スワロー』(2019)のヘイリー・ベネットが主演を務めている。

ナイル殺人事件
(c)2020 20th Century Studios. All rights reserved

さらには、『ナイル殺人事件』が度重なる延期を経てついに劇場で封切られる。アガサ・クリスティ原作の名作で、『オリエント急行殺人事件』(2017)の続編にあたる本作の舞台は、エジプトのナイル川をめぐる豪華客船。ケネス・ブラナーが主演・監督を続投し、キャストにはほかガル・ガドットをはじめ、アーミー・ハマー、レティーシャ・ライトらが名を連ねている。

2月 米国公開・配信作品

2月4日には、ハリウッドの破壊王が堂々と帰ってくる。『インデペンデンス・デイ』シリーズをはじめ、『デイ・アフター・トゥモロー』(2004)などのディザスター映画の巨匠、ローランド・エメリッヒ監督最新作『Moonfall(原題)』が米国に上陸。謎の力によって軌道から外れた月が地球に迫ってくる物語が描かれる。キャストにはハル・ベリー、パトリック・ウィルソン、マイケル・ペーニャ、ジョン・ブラッドリー、ドナルド・サザーランドらが名を連ねている。

同日にはほか、『テルマ 』(2017)のヨアキム・トリアー監督最新作『The Worst Person in the World(英題)』。ノルウェー・オスロを舞台に、主人公の若き女性が、キャリアや恋にもがき苦しみながら、自分が本当は何者であるのかを見つめ直していく姿が描かれる。愛と真実の探求を描いた現代劇だ。主人公役を演じたレナーテ・レインスヴェは、カンヌ国際映画祭にて女優賞に輝いた。

アンチャーテッド
Victor “Sully” Sullivan (Mark Wahlberg) and Nathan Drake (Tom Holland) look to make their move in Columbia Pictures’ UNCHARTED. photo by: Clay Enos

2月18日の米国公開作で注目したいのは、アクション・アドベンチャーゲーム『アンチャーテッド』の実写映画版だ。実在した海洋冒険家の子孫を名乗るトレジャーハンターのネイサン・ドレイクことネイト(トム・ホランド)と、彼の師匠的存在となるビクター・サリバンことサリー(マーク・ウォールバーグ)、ふたりが財宝を目当てに大冒険を広げていく。日本公開は、“2022年”とのみ伝えられている。

同日にはほか、チャニング・テイタムによる主演・初監督作『Dog(原題)』が米国公開される。元特殊部隊員とその飼い犬が、兵士たちの葬儀に間に合うように太平洋岸を車で旅する物語だ。『マジック・マイク』シリーズの脚本家、リード・キャロリンがテイタムと共同で監督を務め、脚本を兼任している。

3月 日本公開・配信作品

MEMORIA メモリア
©Kick the Machine Films, Burning, Anna Sanders Films, Match Factory Productions, ZDF/Arte and Piano, 2021.

3月4日には、カンヌ国際映画祭で審査員賞に輝いたほか、カイエ・ドゥ・シネマをはじめ世界中で絶賛された注目作、『MEMORIA メモリア』がついに日本公開を迎える。アピチャッポン・ウィーラセタクンによる世界待望の最新作は、タイ国外で制作した初めての初監督作で、その舞台となるのは南米コロンビア。監督自身の体験が基になっているとされる脚本は、「彼女と仕事を」という思いを温め続けてきた俳優、ティルダ・スウィントンを念頭に当て書きされたもの。彼女が演じる主人公を通じて、観客はとある時期から彼女だけに聞こえる地球の芯から響くような爆発音、目の醒めるような感覚など、主人公に起きたことを体験することになる。

北米では映画館のみでの上映となることも話題になったが、アピチャッポン監督は「この映画は映画館で観ることが非常に重要であり、唯一の方法かもしれないと思っています。観客一人一人に、暗闇を受け入れ、夢を見てもらいたいと思っています」と語っている。必ず劇場で鑑賞したい一本であり、見逃せない一本となりそうだ。

『THE BATMAN-ザ・バットマンー』
© 2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & © DC

3月11日には、2022年最大の注目作が公開される。世界中の映画賞を沸かせ社会現象となった『ジョーカー』(2019)に続くDCコミックス原作最新作、『THE BATMAN-ザ・バットマン-』が堂々と日本上陸だ。ノワール要素が色濃い本作。バットマンとして2年目にあたる、ブルース・ウェインの若き姿に焦点を当てたミステリアスかつエモーショナルな物語が描かれる。主演のロバート・パティンソンのほかキャストには、ゾーイ・クラヴィッツがセリーナ・カイル/キャットウーマン、コリン・ファレルがペンギン役、ポール・ダノがリドラー役、ジェフリー・ライトがジェームズ・ゴードン役、アンディ・サーキスがアルフレッド役として名を連ねている。『ダークナイト』トリロジーぶりのバットマンの単独映画。『ジョーカー』に続き世界中で旋風を巻き起こすに違いない。

さらに同日には、ファミリー向けの映画も登場。ディズニー&ピクサー最新作『私ときどきレッサーパンダ』のメインキャラクター、メイは伝統を重んじる家庭に生まれ、両親を敬い、母親の期待に応えようと頑張るティーンエイジャー。そんな少女は、 ある出来事をきっかけに本当の自分を見失い、感情をコントロールできなくなってしまう。悩み込んだまま眠りについたメイが翌朝に目を覚ますと……ピンク色の煙とともに、なんとモフモフのレッサーパンダになってしまった。なぜメイはレッサーパンダになってしまうのか。そこに隠されたメイも知らない驚きの秘密とは一体何なのか。魔法の言葉を叫ぶと変身するシャザムや、怒りなどの負の感情で変身するハルクなど、さまさまなキャラクターを思い起こさせる設定に注目だ。

ガンパウダー・ミルクシェイク
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3月18日には、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『ジュマンジ』シリーズなどのカレン・ギラン主演、ハードボイルドアクション『ガンパウダー・ミルクシェイク』が公開となる。ネオンきらめくクライム・シティ。サムはこの街の暗殺組織に属する腕利きの殺し屋。ある夜、ターゲットの娘を匿ったことで組織を追われ、命を狙われるはめに。殺到する刺客たちを蹴散らし、夜の街を駆け抜ける2人は、かつて殺し屋だった3人の女たちが仕切る図書館に飛び込んだ。図書館秘蔵の銃火器の数々を手に、女たちの壮烈な反撃が今始まる。『オオカミは嘘をつく』で知られる鬼才、ナヴォット・パプシャドが監督を務めた注目作だ。

同日にはさらに、バスターをはじめロジータ、アッシュ、ジョニー、ミーナ、グンターがヒットソングときらびやかなステージパフォーマンスと共に帰ってくる。『ミニオンズ』シリーズなどのスタジオ・イルミネーションによるミュージカルアニメ『SING/シング』(2016)の続編、『SING/シング:ネクストステージ』が日本公開だ。マシュー・マコノヒーやスカーレット・ヨハンソンらが続投するほか、U2のボノがロックスターのキャロウェイの声優を担当した。

ナイトメア・アリー
©2021 20th Century Studios. All rights reserved.

月末の3月25日に公開されるのは、『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017)でアカデミー賞作品賞を制した鬼才監督、ギレルモ・デル・トロによる『ナイトメア・アリー』。ギレルモ・デル・トロ監督が映画化に挑むのは、1946年に出版された伝説的傑作といわれる同名小説だ。『悪魔の往く町』(1947)として過去に映画化されていたが、デル・トロ監督は自身の映画版について「小説に立ち返って、リメイクではなく新たな映画化を目指しました」と説明している。主演のブラッドリー・クーパーをはじめ、ケイト・ブランシェット、ウィレム・デフォー、トニ・コレット、ルーニー・マーラ、ロン・パールマンといったオールスターキャストが集結している。

同日には、オーストラリア・アカデミー賞最多8部門を受賞した注目作、『ニトラム/NITRAM』が日本公開される。ケイレブ・ランドリージョーンズ主演で、カンヌ国際映画祭では主演男優賞に輝いた。監督を務めたのは、『スノータウン』(2011)『トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング』(2019)などのジャスティン・カーゼル。本作は、オーストラリアの世界遺産でもある観光地、ポート・アーサー流刑場跡で起こった無差別銃乱射事件の犯人を描いた初の映画作品で、事件当日に至るまでの犯人の“日常”と“生活”が紐解かれる。何より普通の人生を求めていた男は、なぜ銃を求め、いかに入手し、犯行に至ったのか。その不可解な半生が、破格の臨場感と緊張感で描かれていく。

3月中にはほか、トロント国際映画祭で最高賞にあたる観客賞に輝いた映画、『ベルファスト』が公開される予定。本作は、俳優・監督・演出家として映画や舞台の最前線で活躍し続け、世界中から絶大な評価を得るケネス・ブラナーが、自身の幼少期を投影した自伝的作品。 9歳の少年の目線を通して、愛と笑顔と興奮に満ちた日常と、激動の時代に翻弄され様変わりしていく故郷、ベルファストを克明に映し出す。アカデミー賞有力候補として名乗りをあげる一作だ。

ベルファスト
© 2021 Focus Features, LLC.

3月 米国公開・配信作品

3月18日には、ジェイソン・ステイサムとガイ・リッチー監督最新作『Operation Fortune:Ruse de guerre(原題)』が米国公開を迎える。銃と剣を使いこなす英国秘密情報部MI6のエージェント、オーソン・フォーチュン(ジェイソン・ステイサム)が、危険すぎる兵器技術の販売路を阻止する任務に挑むスパイスリラーだ。共演者にはヒュー・グラントのほか、バグジー・マローン、ジョシュ・ハートネット、オーブリー・プラザ、ケイリー・エルウィスが名を連ねている。

3月25日には、サンドラ・ブロック&チャニング・テイタム主演、ロマンティック・アクション・アドベンチャー『ザ・ロスト・シティ』が米国で封切られる。人生に後ろ向きな恋愛小説家のロレッタ(サンドラ・ブロック)と、セクシーカバーモデルのアラン(チャニング・テイタム)の冒険が描かれる。『ハリー・ポッター』シリーズなどのダニエル・ラドクリフが悪役として登場するほか、ブラッド・ピットがカメオ出演するという。日本の公開日は、“2022年”とのみ伝えられている。

同日にはほか、ミシェル・ヨーがマルチバースでカンフーアクションを炸裂していく映画『Everything Everywhere All At Once(原題)』が米国公開される。『スイス・アーミー・マン』(2016)のダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート監督&A24最新作で、税金の支払いに困り果てた中国系米国人の女性、エヴリン・ワン夫人を主人公にした物語だ。共演者には、ジェイミー・リー・カーティスをはじめ、『グーニーズ』(1985)ジョナサン・キー・クァン、『オン・ザ・ロック』(2020)ジェニー・スレイト、『クレイジー・リッチ!』(2018)ハリー・シャム・ジュニアらが名を連ねている。

4月 日本公開・配信作品

4月1日には、レオス・カラックス監督の待望の最新作がついに日本上陸だ。『ホーリー・モーターズ』(2020)以来となる最新作、『アネット』はロック・オペラ・ミュージカルで、監督にとって初となる英語作品。アメリカ・ロサンゼルスを舞台に、人気スタンダップ・コメディアンのヘンリー(アダム・ドライバー)、世界的歌手のアン(マリオン・コティヤール)、そしてふたりのあいだに生まれたアネットによって、ダークなおとぎ話が繰り広げられる。原案は、日本でも根強い人気を誇るポップ・バンドのスパークスだ。

4月8日、世界待望の魔法ワールドがついにカムバックする。それはもちろん、『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』のことだ。グリンデルバルトの魔の手が魔法界に忍び寄る中、主人公の魔法動物学者ニュートをはじめ、助手のバンティ、兄のテセウス、名門魔法族の末裔であるユスフ、教師のユーラリー、そしてマグルのジェイコブとともにチーム結成し、新たな冒険に出掛ける。2021年12月中旬に公開された予告編は、ダンブルドア先生の表情から、魔法界に迫る危機と彼が持つ秘密の大きさが読みとれる内容となっていた。メインキャラクターのニュートを演じるのは、『博士と彼女のセオリー』(2014)などのエディ・レッドメイン。キーパーソンであるダンブルドアをジュード・ロウが演じ、史上最悪の魔法使いのグリンデルバルドは、『アナザーラウンド』(2020)などのマッツ・ミケルセンが務める。

4月22日に公開される映画で今から注目しておきたいのは、ジェニファー・ロペス&オーウェン・ウィルソン主演最新作、『マリー・ミー』。主演を務めるジェニファー・ロペスは、まるで本人役のような世界的ポップスターのカットにふんし、抜群の歌唱力を披露するとともに、恋に悩む可愛らしい姿も見どころ。オーウェン・ウィルソンが演じるのは、彼女の新たな恋のお相手となる平凡な数学教師チャーリー。「いいね!」や「フォロワー数」が価値を決める世界で、 本当の価値を探し求めるふたりの恋の行方を描いた現代的なロマンティック・ラブストーリーだ。

4月 米国公開・配信作品

4月8日に、ローランド・エメリッヒにつづくもうひとりの破壊王の新作が米国の劇場で封切られる。ジェイク・ギレンホール&ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世共演、マイケル・ベイ監督最新作『Ambulance(原題)』だ。幼少期を一緒に過ごした乳兄弟のふたりが、銀行強盗に挑む姿が描かれる。予告編では、強盗犯として追っ手の警察から逃れながら、生死をさまよう警官の救助にあたる乳兄弟ふたりの姿が見られる。街全体を巻き込んだ追跡劇や銃撃戦は、『ザ・ロック』(1996)をはじめ、ベイ監督の過去作を彷彿とさせる。緊迫の展開はどのような終わりを見せるのか。

4月15日には、ヴィゴ・モーテンセン&コリン・ファレル&ジョエル・エドガートンが豪華共演を果たした映画『Thirteen Lives(原題)』が米国で封切られる。本作は、タイ北部で発生した洞窟遭難事故を題材にした作品で、2018年6月23日の豪雨により継続的な浸水が続く洞窟に、2週間以上閉じ込められていた12名の地元少年サッカーチームのメンバーと、コーチ1名の救出劇を描く物語だ。

4月22日には、ニコラス・ケイジがニコラス・ケイジを演じる新作映画『The Unbearable Weight of Massive Talent(原題)』。ニコラス・ケイジが演じるのは、経済的危機を迎えているという設定のニコラス・ケイジ。ニコラス・ケイジのファンだというメキシコ人億万長者の誕生日会に登場する仕事をしぶしぶ引き受けることになった。しかし、そのニコラス・ケイジ・ファンの正体は悪名高い麻薬王だったのだ。さらにはメキシコ大統領候補の娘を誘拐していたことが判明。危険な状況に陥ったニコラス・ケイジは、一世一代の大役として振る舞うことになる。これぞニコラス・ケイジ映画とでも言うべきか。ニコラス・ケイジ・ファンの多い日本での公開にも期待したいところだ。

同日に米国公開される作品で注目しておきたいのは、『ウィッチ』(2015)『ライトハウス』(2019)のロバート・エガース監督最新作『The Northman(原題)』。ロバート・エガース監督初の大作映画は、アレクサンダー・スカルスガルドふんするヴァイキングの若き王子による復讐の物語。共演者には、ニコール・キッドマンがグートルン女王役、イーサン・ホークがオーバンディル王役、アニャ・テイラー=ジョイがオルガ役として登場するほか、ウィレム・デフォーやビョークらが名を連ねている。撮影監督を務めたのは、『ウィッチ』『ライトハウス』にてエガース監督と仕事をともにした天才、ジェアリン・ブラシュケだ。

4月29日には、アダム・ドライバー主演、サム・ライミ製作、SFスリラー映画『65(原題)』が米国で封切られる。ソニー・ピクチャーズが手掛ける本作の物語は依然として伝えられていない。監督・脚本を担当するのは、『クワイエット・プレイス』シリーズの脚本家、ブライアン・ウッズ&スコット・ベックだ。共演者には、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)『ゴリラのアイヴァン』(2020)などのアリアナ・グリーンブラットが名を連ねている。

5月 日本公開・配信作品

トップガン マーヴェリック
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上半期にして早くも注目作が勢揃いしているが、“勝負はこれからだ!”。5月27日には、トム・クルーズをスターダムへと押し上げた映画史に残る不朽の名作の続編、『トップガン マーヴェリック』がついに公開となる。マーヴェリックが現役を退いており、パイロットを育成する教官として重要な任務に挑む姿を描く本作。トム・クルーズをはじめとするメインキャストが、過酷な訓練に耐え実際に戦闘機に乗り込み、IMAXカメラを乗せて撮影するという試みまでなされている。その圧倒的な映像体験は配信ではなく、劇場で必ず観るべきだろう。

キャストにはトム・クルーズのほか、ヴァル・キルマーがマーヴェリックのライバルであるアイスマン役として続投するほか、マイルズ・テラー、ジェニファー・コネリー、エド・ハリスらが共演する。監督を務めるのは、『オブリビオン』(2013)などのジョセフ・コシンスキーだ。

5月中に公開予定の『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』は、マーベルの最新作としてだけでなく、サム・ライミが監督を務めることでも高い注目が集まっている。主人公は元天才外科医の魔術師、ドクター・ストレンジ。主演のベネディクト・カンバーバッチはもちろん、「ワンダヴィジョン」(2021)につづいてスカーレット・ウィッチ/ワンダ・マキシモフが登場する。タイトルの通り、“マルチバース”をさらに掘り下げ、また押し広げるであろう一作だ。特別映像では、“もうひとりのストレンジ”が登場し、「宇宙への最大の脅威はお前だ」と不敵な笑みを浮かべていた。

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス
(c)Marvel Studios 2021

6月 米国公開・配信作品

6月24日の米国公開作品で注目しておきたいのが、スコット・デリクソン監督最新作『The Black Phone(原題)』だ。原作はスティーヴン・キングの息子、ジョー・ヒルの短編『黒電話』で、製作はホラー・ジャンルでおなじみのブラムハウス・プロダクションズ。イーサン・ホーク演じる連続誘拐犯によって地下室に閉じ込められた少年が、死者からの電話をもとに脱出しようと奮闘する物語だ。脚色はスコット・デリクソンとともに、『ドクター・ストレンジ』『フッテージ』と過去にも仕事を共にしてきた脚本家、C・ロバート・カーギルが担当した。

同日には、『華麗なるギャツビー』(2013)をはじめ、『ムーラン・ルージュ』(2001)などでおなじみのバズ・ラーマン監督最新作『Elvis(原題)』が公開される。エルヴィス・プレスリーの伝記映画で、その主演を務めるのは、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)『デッド・ドント・ダイ』(2019)などのオースティン・バトラー。共演者には、トム・ハンクスやデイカー・モンゴメリーが名を連ねている。

7月 日本公開・配信作品

バズ・ライトイヤー
(C)2021 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

“もしもバズ・ライトイヤーの世界が実在したら?”。7月中に日本公開される作品として注目すべきなのは、ディズニー&ピクサーによるアニメ『バズ・ライトイヤー』だ。『トイ・ストーリー』シリーズでおなじみのバズ・ライトイヤーの誕生の秘密を描く。おもちゃのバズ・ライトイヤーではなく、スペース・レンジャーとしてのバズ・ライトイヤーの世界が広がっていく。

監督を務めるのはアンガス・マクレーン。『ファインディング・ドリー』(2016)でアンドリュー・スタントンと共同監督、『ニセものバズがやって来た』(2011)で監督、『トイ・ストーリー・オブ・テラー!』(2013)では脚本・監督を務めるなど、キャラクターを熟知した逸材だ。バズ・ライトイヤーの声優は、『アベンジャーズ』シリーズなどのクリス・エヴァンスが担当する。

7月 米国公開・配信作品

ミニオンズ フィーバー
(C)2020 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED

7月の米国公開作品はさらに激熱だ。まずは7月1日に、度重なる公開延期を経て、ミニオンズ フィーバー』がついに米国で封切られる。1960年代が舞台となった前作『ミニオンズ』(2015)で、子供時代のグルーと出会った“ミニオンズ”こと、ケビン、スチュワート、そしてボブ。本作『ミニオンズ フィーバー』では舞台を1970年代に移し、グルーとハチャメチャ大騒動を巻き起こす。日本公開日は、“2022年”とのみ伝えられている。

7月8日には、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)『マイティ・ソー』シリーズ最新作、『マイティ・ソー/ラブ&サンダー(原題)』が米国公開される。「マーベル映画史上最高の作品となるかもしれない」という本作には、主演のクリス・ヘムズワースをはじめ、テッサ・トンプソン、ナタリー・ポートマン、ジェイミー・アレクサンダーが続投。クリスチャン・ベールがヴィランのゴア・ザ・ゴッド・ブッチャー役、ラッセル・クロウがゼウス役を演じるほか、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズからクリス・プラット、デイヴ・バウティスタ、カレン・ギラン、ショーン・ガンも登場し、サム・ニールやマット・デイモンがカメオ出演するという。

7月15日には、ブラッド・ピット主演最新作『Bullet Train(原題)』が公開となる。原作となる伊坂幸太郎の人気小説『マリアビートル』は、東京発・盛岡行の東北新幹線を舞台に、乗り合わせた殺し屋たちの任務や思惑が交錯するスリラー。映画版の詳細は不明だが、デヴィッド・リーチ監督は以前、「東京発・京都行の、日本の新幹線の車内が舞台」になると伝えていた。原作通り日本が舞台となることに変わりはなさそうだが、東京発・京都行ということで、東北新幹線から東海道新幹線に変更された模様だ。日本での公開にも期待したい。

7月22日の公開作でいまから注目しておきたいのは、『ゲット・アウト』(2017)『アス』(2019)ジョーダン・ピール監督最新作『Nope(原題)』だ。ホラージャンルを通して社会問題を容赦なく描いてきた鬼才監督は本作で脚本と製作も担当。物語は依然として謎に包まれたまま。キャストにはダニエル・カルーヤをはじめ、「ウォーキング・デッド」(2010-)『ミナリ』(2020)のスティーヴン・ユァン、『ハスラーズ』(2019)のキキ・パーマー、「ユーフォリア/EUPHORIA」(2019-)のバービー・フェレイラらが名を連ねている。撮影監督を務めたのは、『インターステラー』(2014)『TENET テネット』(2020)などのホイテ・ヴァン・ホイテマだ。

7月の最終週に、“DCユニバースのヒエラルキーが変わる”。7月29日には、『ブラックアダム(原題)』が米国公開。主人公となるのは、シャザムの宿敵であり、支配欲求に取り憑かれたダークヒーローであるブラック・アダム(ドウェイン・ジョンソン)。エジプト・カーンダックにて奴隷を解放したがゆえに、ロック・オブ・エタニティの魔法使いに封印されてしまう。復讐を果たすべく、現代に蘇るといった原作の背景が踏襲される模様だ。

キャストにはドウェインのほか、ピアース・ブロスナンがドクター・フェイト/ケント・ネルソン役、ノア・センティネオがアトムスマッシャー役、オルディス・ホッジがホークマン役、キンテッサ・スウィンデルがサイクロン/マクシーン・ヒュンケル役として名を連ねている。監督は『フライト・ゲーム』(2014)『ジャングル・クルーズ』(2021)のジャウム・コレット=セラだ。ちなみにドウェインには自前の筋肉があるため、コスチュームの詰め物は不要だったらしい

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Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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